ほんのりと怖い話
ほんのり怖い話、
略して「ほん怖」。
「本当にあった怖い話」
と似てて紛らわしい感じです。
実際、昨日あったことなんですけど。
駅から自宅の帰り、人通りの殆どない道を
ひとり歩いてたんです。いつも通り。
会社帰りにジム寄ってからの帰りなので、
とっぷりと日は暮れて、辺りはもう真っ暗。
民家が立ち並んではいるが、誰も外に出たりはしていない。
『明るい道を歩いて帰れ』って、無理だから!
家の灯りはついてるけど、仮にここで刺されても
誰も出てこないだろうな~ハハハ。
今までこの道を使って通っていて、
更には他の道も夜中にふらふら歩いてたりしても
痴漢や通り魔の類いになんてあったことがなく、
そんなものに襲われて殺されることなんて
考えが及びもしません。
危ないよ、と心配してくれる人がいても
「そんなのいるわけないじゃん大丈夫~」
と、他人事も他人事のように受け止めてました。
…今書いてて思いましたが、一番危ないパターンですね。これ。
「自分だけは絶対に安全」という根拠のない自信。
で、歩いてたらふと、背後に足音がするのに気づいた。
低めのヒール音…
女性が太めのローヒールを履くか、
男性の革靴のような音だな。
人通りが少ない道なので、自分以外の存在があると
否が応にも目立つのだ。
でも、意識したといってもその一瞬くらい。
私はゆっくり歩いていたから、そのうち追い抜かれるだろう、くらいにしか考えなかった。
でも、ハイヒール歩きでゆっくりしていたのに、
なかなかそいつは追い抜いていかない。
割りと追い付くのは早かった気がするんだけど。
…なんだろ、少し怖いな。
心なしか、距離が狭まった感じがするし…
いや、でも世の中にそんな悪い人なんてそうそういやしないだろう。考えすぎ。
あと二つ、角を曲がれば家だ…というときに
前から車が来た。
そしてそのまま私とすれ違って、
後ろを歩いていたその誰かともすれ違って、
車はそのままどこかに遠ざかっていった。
そのあとに響くのは、私の足音だけであった。
あら?
どこか途中で曲がったのか?
いや、それにしてもあの足音がしなくなった。
何故…??
怖くなったので、そのまま家には帰らず
一旦コンビニに寄ってから帰ることにした。
来た道を後で見てみたが、特に人影はなかった。
なんだろう。
想像すると怖い。
とりあえず、しばらくは比較的人通りのある道を選んで帰ろうと決めました。
考えすぎかもしれませんが。。